パナソニックが大型買収!Blue Yonderの事業を徹底解説【元社員が解説】

 

ダツオメ
新卒で三菱電機へ入社
→デロイトトーマツコンサルティング
→パナソニック
→ITベンチャー(コロナ禍 30代で転職)
パナソニックがまた大型買収したの?
次は何の事業に力を入れるんだろう?

こんな疑問を解決できる記事を書きました!

 

この記事では、パナソニック元社員の私が「パナソニックが大型買収したBule Yonderについて徹底解説します。

 

動画で見たい方はこちらから

 

それでは見ていきましょう!

Bule Yonder買収の概要

パナソニックは2021年度に8,000億円弱でBlue Yonderを買収しました。

パナソニックの1年の利益は2,000億円程度なので4年分の利益を使ったことになります。

かなりの大型買収なので投資家も賛否両論です。

 

Blue Yonderとは

Blue Yonderを語るには、SCMについての理解が必要です。

簡単に見ていきましょう^^

 

SCMとは

SCMとは、Supply Chain Managementの略称です。

日本語に直すと次のようになります。

Supply:供給

Chain:鎖

Management:経営

 

わかりやすい図を見ていきましょう。

SCM

製品を売るには、図のように「調達(部品や材料)〜生産〜物流〜販売」が必要です。

この流れを「鎖」に例えてサプライチェーンといいます。

つまり、SCMとは次の2つを改善することです。

・在庫の削減

・リードタイムの削減
※リードタイムとは、調達〜販売までの期間のこと。

メーカーでは在庫が多いと命取りになります。

■在庫のリスク

・売れなくなる(旬が過ぎる)
-1年で新しい製品が出る家電など
-プラズマテレビなど流行がすぐに終わったもの

・品質低下
倉庫や輸送時に劣化する

・キャッシュフローの圧迫
※キャッシュフローとは、現金の流れのこと。

 

 

続いてBlue Yonderの歴史を見ていきましょう!

Blue Yonderの歴史

history

BlueYonderは1985年に創業した企業で、多くの買収を続けてきました。

元々の親会社が投資会社だったので資金力に余裕があったんですね。

 

リテール 店舗POS

まずはリテール(小売)の「店舗POS」から始まりました。

※リテールとは、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどの業界のこと

 

店舗POSってなにー??

 

ダツオメ
SCMでは重要なので簡単に説明するね

 

「店舗POS」とは、ドラッグストアのポイントカードをイメージしてもらえばわかりやすいです。

ポイントカードを作るときに、名前や生年月日、住所など個人情報を記入しますよね。

その情報をもとに、この年代にこの製品が売れる!など分析することができます。

この情報が「店舗POS」です。

 

 

Blue Yonderの歴史に戻りますが、まずはこの「店舗POS」をマーケティングに利用して利益を出しました。

 

リテール 商品計画

続いて1998年に「店舗POS」との相性がいい「商品計画」に強い企業を買収して、ビジネス領域を広げました。

「店舗POS」を使用して、次のような「商品計画」に利用して、利益を最大化しました。

・いつ、どれくらい売れるのか?

・在庫はどれくらい持ったらいいか?

・どのペースで1日何個製品を作ればいいか?_

 

この後はリテールだけでなく、さまざまな分野の企業を買収して、どんどん拡大していきました。

 

SCM 倉庫管理

2012年には「倉庫管理」の会社を買収しました。

「倉庫管理」は物流のキーになります。

・どこに倉庫を置く?

・どれくらいの大きさの倉庫がいい?

・倉庫の管理方法はどうする?

これらを網羅するシステムは非常に重宝されます。

「倉庫管理」のテクノロジーを手に入れることでSCMの全体をカバーできるようになりました。 

 

AI・機械学習

2018年、ついに「AI・機械学習」の企業を買収してSCMの自動化に着手しました。

SCMは企業に大きな利益をもたらすものの、人の作業はかなり多いです。

さらには人の作業で計画を立てると精度にも限界があるのが現実です。

 

そこで、「SCM × AI」はかなり相性がいいと言えます。

今後の成長に大きな期待が持てます。

 

 

それでは、具体的にBlue Yonderにどんなシステムがあるのか見ていきましょう!

システム概要

solution

この図がシステムの全てです。

大きく3つに分かれています。

・Planning
計画

・Logistics
物流、倉庫

・Commerce
リテール(小売)

この3つは、SCMの大きな領域を表しています。

前述した、Blue Yonderの歴史を見ると、これら全てを網羅していることがわかります。

 

「店舗POS」のCommerceから始まり、「商品計画」のPlanning、「倉庫管理」のLogistics、と成長してきました。

 

 

最後に、Blue YonderはパナソニックCNS社の所属となるので、CNSについても簡単に押さえておきましょう。

コネクティッドソリューションズ社(CNS)

CNS社はB to B(企業向け)の製品を担当しています。

CNS社の社長は、日本マイクロソフトやダイエーの社長を経験した樋口さんという方です。

ITと経営に強い樋口さんはパナソニックの経営戦略を考える中心人物です。

 

樋口さんの経歴など詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

【元社員が語る】パナソニック最後の光、樋口泰行という男

Youtubeはこちらから。

 

おまけ

パナソニック関連の記事を執筆していますのでそちらも紹介しておきます。

 

パナソニックは2021年度に社長が交代します。

変わり者とも言われてる新社長の楠見さんを詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

パナソニック社長交代! 新社長の楠見雄規さんとはどんな人?【元社員が語る】

Youtubeで見たい方はこちらから。

 

2021年度のリストラに関しては、「パナソニックがリストラ!?【元社員が本当の理由を考察】」」

パナソニックがリストラ!?【元社員が本当の理由を考察】

Youtubeはこちらから

 

 

 

「パナソニックの給料事情」

【元社員が語る】パナソニックの年収、福利厚生、社風を徹底解説

動画で見たい方はこちら

 

「パナソニックの闇」の詳細は次のリンクから確認ください。

【元社員が語る】パナソニックの闇5選

動画で見たい方はこちらから

 

終わりに

いかがだったでしょうか?

 

この記事では、パナソニック元社員の私が「パナソニックが大型買収したBule Yonderについて徹底解説しました。

 

転職を検討している方は、「転職の手順まとめ」の記事もおすすめです。

成功する転職の手順まとめ【コンサル業界と大手メーカー】

 

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